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シンポジストプロフィール(2003年8月現在、敬称略)
中村眞一 岩手医科大学中央臨床検査部臨床病理部門 教授
1971年岡山大学医学部卒業。1976年浜松医科大学第一病理学講座助手。1985年高知医科大学付属病院検査部講師。1988年浜松医科大学病院病理部助教授。1992年文部省在外研究員(英国 St Markユs Hospital)。1993年岩手医科大学臨床病理部教授就任、現在にいたる。また、1985年高松宮妃癌研究基金海外派遣研究費採択。1989年金原一郎記念基礎医学医療研究助成金授与。
日本癌学会評議員、日本病理学会評議員、大腸癌研究会病理系委員。専門は病理学・消化器系腫瘍学。

シンポジウム要旨
日本人の死因は昭和56年から癌が第1位となり、現在も癌の死亡率は上昇し続けています。癌は死の病と恐れられているが、一口に癌といっても発生する臓器により、また癌の組織像により患者さんの予後はさまざまとなります。たとえば膵臓癌は現在でもなお死亡率の高い「怖い癌」です。一方甲状腺癌や前立腺癌は代表的な経過の長い癌です。甲状腺や前立腺には病理解剖で初めて癌があったことがわかる、潜在癌と呼ばれる「怖くない癌」がよく発見されます。しかし予後の長いとされる甲状腺癌の中でも未分化癌と診断される癌は非常に予後の悪い癌で、あらゆる治療に抵抗して短期間に死亡する。このように癌は個性あふれた病気であり、その性格をしっかり把握することが治療の第一歩であると考えます。病理医は形態を通して癌の個性を把握しようと努めています。最近癌のDNA量や遺伝子を検索することで、同じ癌でも異なる点がたくさんあることが明らかになってきています。癌の個性を知ることが、その治療の選択や予後に大きく関わることは明らかです。このプロジェクトを通して癌の予防や治療が確立し、近い将来、全ての癌が「怖くない癌」となることを期待しています。
 
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