プロジェクトからのご案内 未来につなぐ あなたの気持ち
実施概要各種資料ご案内Q&A
継続について 進捗状況 シンポジウム 研究について 試料配布について
プレスリリース 番組・記事の紹介 リンク集 当サイトへのリンク

シンポジストプロフィール(2004年3月現在、敬称略)
武藤香織
信州大学医学部保健学科講師

【略歴】
1993年 慶應義塾大学文学部人間関係学科人間科学専攻卒業
1995年   慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了
1997年   財団法人医療科学研究所研究員(〜2000年5月31日)
1998年   東京大学大学院医学系研究科博士課程 所定単位取得退学
2000年   米国ブラウン大学地域保健学教室研究員(〜2002年6月30日)
2002年   信州大学医療技術短期大学部(10月より信州大学医学部保健学科に改組)
社会学研究室専任講師、博士(保健学・東京大学)取得
その他: オーダーメイド医療実現化プロジェクトELSIワーキンググループ委員、
日本ハンチントン病ネットワーク共同代表、NPO法人東京難病団体連絡協議会理事など

シンポジウム要旨 「社会からみる研究・研究からみる社会」
今回のプロジェクトは、30万人というたくさんの患者さんのご協力を得るという点が大きな特徴となっています。そのため、患者さんにプロジェクトの説明をして研究協力のお願いをし、理解していただいた上で同意をいただくというプロセスだけでは十分ではありません。もっと一般の方々に広く関心を持っていただかなければいけないと思います。

それは、今回のプロジェクトが将来の医療や社会の姿を変えていく可能性を深く秘めているからです。そのため、プロジェクトの成果が特定の病気の人たちにとって福音となるかどうかという狭い観点ではなく、このプロジェクトの背景にある国際的に加熱する特許競争、少子高齢社会における健康保険制度の維持、健康管理に関する自己責任の拡大、介護者負担感とQOL(クオリティ・オブ・ライフ)など、さまざまなことを頭に描きながら、走りつつ考えていく必要があるのです。

こうしたプロジェクトが実施されるにあたって盛んに懸念が表明されることのなかには、個人遺伝子情報に基づいて保険や雇用による差別が起きる可能性などがあります。もちろん、罰則規定の盛り込まれたルールづくりについては早急に議論して固めていく必要があります。

しかし、科学や社会の仕組みは変わっていっても、なかなか変わらないのが私たちのなかにある「遺伝」に対する思いではないでしょうか。私たちの気持ちのなかに働いている「遺伝」に対する特別な感情や思い込みが、誰かを傷つけたことはないだろうかと考えることも必要だと思います。今回のプロジェクトについて知るということは、人間の遺伝子情報っていったいなんだろうということを考える契機にもなり、同時に科学研究が社会のなかでどのような役割を果たしているのかを知ることにもつながり、さらに私たちの生き方を見直す絶好の機会でもあると考えます。

イギリスでは、保険加入における遺伝子情報の利用について議論が再燃しつつあります。イギリス社会の例を交えながら、ご一緒に考えたいと思います。
 
戻る

 
オーダーメイド医療実現化プロジェクト事務局
All rights reserved. Copyright (C) 2005 BioBankJapan