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シンポジストプロフィール(2004年3月現在、敬称略) |
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福嶋義光
信州大学医学部社会予防医学・遺伝子診療部教授
【略歴】
| 1977年 |
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北海道大学医学部卒業、同大学小児科入局 |
1981〜
1985年 |
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神奈川県立こども医療センター遺伝科 |
1985〜
1995年 |
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埼玉県立小児医療センター遺伝科(その間1986-1988年は米国ニューヨーク州立ロズウェルパーク記念研究所人類遺伝部に留学) |
1995年〜
現在 |
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信州大学医学部社会予防医学講座遺伝医学分野教授、信州大学医学部附属病院遺伝子診療部部長、日本人類遺伝学会理事で臨床遺伝専門医制度委員長を勤める。専門分野:臨床遺伝学、細胞遺伝学、遺伝カウンセリング |
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シンポジウム要旨 「オーダーメイド医療に必要な診療体制と遺伝学教育」 |
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ヒトゲノム解析研究の進展により「オーダーメイド医療」の実現に向けた医学研究が可能となったが、臨床への応用を可能とするためには、(1)疾患の発症に関連する遺伝子の発見、(2)発症メカニズムの解明、(3)個々人の遺伝的背景に適した予防法および治療法の開発、などまだまだ多くの研究を行わなければならない。オーダーメイド医療の実践においては個々人の遺伝子情報を適切に扱う必要がある。遺伝子情報の中でも特に生殖細胞系列の遺伝子情報は生涯変化することがなく、血縁者も共有している可能性のある情報であるため、この情報を適切に扱うためには従来の診療体制では不十分である。場合によっては情報提供とともに当事者の心理的援助も合わせて行う遺伝カウンセリングができる診療体制を構築しておく必要がある。
従来、我が国においては遺伝子診療のシステム作りが極めて遅れていることが指摘されていたが、2000年4月に文部科学省に正式に認められた信州大学をはじめとして、現在60を越える大学病院などの特定機能病院で遺伝子診療部の組織作りが進められるなど、全国的に遺伝子診療の基盤整備が進められている。遺伝カウンセリングを含め、遺伝子情報を適切に扱うことのできる人材育成としては、臨床遺伝専門医制度(事務局:信州大学医学部社会予防医学講座遺伝医学分野)があり、2003年度までに認定した臨床遺伝専門医は512名にのぼる。また、非医師を対象とした「認定遺伝カウンセラー制度」の整備も検討されている。
遺伝子解析研究を円滑に進め、また遺伝子情報を有効に医療の場で利用していくためには、さまざまな遺伝にまつわる問題を解決することができる遺伝子診療体制を構築するともに、遺伝子差別を引き起こさないために多くの人々に遺伝および遺伝子についての基本的事柄を理解していただけるような教育活動、啓発活動も同時に進める必要がある。
遺伝病は稀で重篤な病気であり、自分には関係ないと思っている人が多い。しかし、オーダーメイド医療の時代になると、すべての人が自分自身の遺伝子情報と向き合う必要がでてくる。「遺伝子で差別する人は遺伝子で差別されることになる」ことを多くの人々に理解していただくことが重要である。そのためには遺伝子差別を防止するさまざまな取り組み、とくに十分な遺伝学教育をあらゆるレベルで行う必要がある。 |
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