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ここで、透析とは私たち患者にとって何なのか、ということについてお話ししたいと思います。
私たちは透析なしには生きられない存在です。末期の腎不全までになってしまった腎臓は現在の医学では決して治ることはありませんので、死ぬまで透析を受けなければなりません。仕事をするのも、家庭生活を営むのも透析を受け続けることが前提になります。
移植が腎不全の根治治療と言われていますが、ドナー不足の問題や移植を受けても、その腎臓がずっと定着できるかどうかは拒絶反応の問題もあって難しい問題です。
透析は、生活を送る上でさまざまな制限を強いられます。ほとんど尿が出ませんので、水分の摂取は非常に厳しく制限されます。健康な人と同じように水分を取ると、飲んだ水分が体に溜まり、ひどい場合には肺に水が溜まったり、心不全になって命の危険に陥ります。また、カリウムやリンなどの摂取も気をつけないと、心臓を止めてしまったり、長期的にさまざまな合併症を引き起こします。透析を受けるために、仕事を止めたり、仕事の量を減らしたり、気軽に遠出や旅行ができないなどの生活する上での不自由も強いられます。
とは言え、今透析を受けられる私たちは幸せです。世界最高水準と言われる透析技術と医療制度の整備のおかげで、今から30年も前であれば、透析を受けても数年と言われていた命が、今では透析を受けて生活の管理をうまくすれば、健常者に近い形で生活ができるようになりました。
しかし、透析が長期になることによる合併症の不安や、突然訪れるかもしれない死の不安が日常的であることも現実です。
このようにお話してきたことが透析患者を取り巻く現実ですが、多くの透析患者はその現実を受け入れて、前向きに生きようとしています。
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