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透析患者から見たオーダーメイド医療に対する期待

   
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皆さん、こんばんは。上村と申します。
私は1透析患者として、オーダーメイド医療にかける思いをお話したいと思います。
   
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これは、私が実際に透析しているところの写真です。
今では透析を受けている人が日本で23万人もいますので、皆さんのまわりでも、もしかしたら透析を受けていらっしゃる方がいると思いますが、実際に透析をしているところを見られた方はほとんどいないと思います。
私は5年前より週3回、1回4時間半の透析を受けています。仕事をしながら、透析のある日は夕方の5時半頃から10時ぐらいまで、このようにベッドの上で透析を受けています。
私の頭の上にあるのが透析装置で、駄目になってしまった腎臓に代わって自分の血液から体に溜まった余分な水分や老廃物を体の外に出しています。
   
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これが透析装置全体を正面から写した写真です。
1分間に約200ccの血液を体の外に出して、このダイアライザーと言われる人工腎臓で血液をきれいにした上で体内に戻します。このとき体に溜まった余分な水分を「除水」と言って血液を通して抜き取る処理もしています。この日は3.7kg除水していますが、透析後には、ちょうど3.7kg体重が減ることになります。
私の場合ですと、4時間半の透析で約62リットルの血液を循環させることになりますが、これは体全体の血液を12回も入れ替えるのと等しいことになります。
   
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これは、私の左腕の写真です。
ここから血液を外に出し、透析をしてきれいになった血液をここから体に戻しています。
1分間に200ccの血液を透析するためには、普通の静脈からではできませんので、動脈と静脈を直接繋ぎ合わせる手術をして血流量を確保しています。これを「シャント」と言いますが、血液透析を受ける人は全て、この処置が施されています。
私の場合は、手首のちょうど脈を取るところで動脈と静脈を繋ぎ合わせていますが、そこにこのようにして耳をつけますと、水道管の中を勢いよく水が流れるような音がします。
   
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透析の針も、普通の採血用の針とは異なります。
これが透析用の針ですが、たくさんの血液を流す必要があるため、ここにあるようにつま楊枝よりやや細いぐらいの針を使います。
この太い針を、透析のたびに2本も刺されることは透析当初は苦痛でしたが、今ではもう慣れてしまって、私にとっはて生活の一部になっています。
   
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ここで、透析とは私たち患者にとって何なのか、ということについてお話ししたいと思います。
私たちは透析なしには生きられない存在です。末期の腎不全までになってしまった腎臓は現在の医学では決して治ることはありませんので、死ぬまで透析を受けなければなりません。仕事をするのも、家庭生活を営むのも透析を受け続けることが前提になります。 移植が腎不全の根治治療と言われていますが、ドナー不足の問題や移植を受けても、その腎臓がずっと定着できるかどうかは拒絶反応の問題もあって難しい問題です。
透析は、生活を送る上でさまざまな制限を強いられます。ほとんど尿が出ませんので、水分の摂取は非常に厳しく制限されます。健康な人と同じように水分を取ると、飲んだ水分が体に溜まり、ひどい場合には肺に水が溜まったり、心不全になって命の危険に陥ります。また、カリウムやリンなどの摂取も気をつけないと、心臓を止めてしまったり、長期的にさまざまな合併症を引き起こします。透析を受けるために、仕事を止めたり、仕事の量を減らしたり、気軽に遠出や旅行ができないなどの生活する上での不自由も強いられます。
とは言え、今透析を受けられる私たちは幸せです。世界最高水準と言われる透析技術と医療制度の整備のおかげで、今から30年も前であれば、透析を受けても数年と言われていた命が、今では透析を受けて生活の管理をうまくすれば、健常者に近い形で生活ができるようになりました。
しかし、透析が長期になることによる合併症の不安や、突然訪れるかもしれない死の不安が日常的であることも現実です。
このようにお話してきたことが透析患者を取り巻く現実ですが、多くの透析患者はその現実を受け入れて、前向きに生きようとしています。


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