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2003年6月23日に開催された日大ビジネス・セミナーでの中村教授の講演「ゲノム解析からゲノム医療へ」から本プロジェクトに関する部分を掲載します。
ミレニアム・ゲノム・プロジェクトからの流れや、研究方法・体制などについてお読みいただけます。
 2003年10月24日
 
   昨今ゲノムという分野に非常に注目が集まりゲノム創薬という言葉が頻繁に使われるようになっているが、ゲノム創薬という言葉自体は海外にはない。非常に言葉が上滑りな分だけ中身も上滑りだと言わざるを得ないと思う。われわれがすべきなのは、ゲノムというツールを使って病気の原因となる遺伝子を見つけたり、あるいは症状に非常に深い関係を持つような遺伝子を見つけ、それを創薬のシーズとして利用していくことである。
 ゲノム研究、特に疾患関連遺伝子研究というのは現在2つの方向で大がかりに進んでいる。ひとつは、人の遺伝暗号の違いを利用した方法。もう一つが人の遺伝子の発現を利用して疾患遺伝子研究に応用していくという流れである。


  ◆遺伝子解析プロジェクト
 
 国家レベルで進められている遺伝子解析プロジェクトに関して紹介する。
 2000年度に故小渕恵三首相の指導のもとに始まったミレニアム・ゲノムプロジェクトの中のひとつのテーマであるヒトゲノム多様性解析プロジェクトのキーワードは、1)完全長cDNAの構造解析を行う。それから2)標準スニップの解析を行う。それをもとに3)疾患関連遺伝子の研究を行い、さらに4)厚生省グループと連携を持ちながら疾患遺伝子解析を大がかりに進めていくという骨格からなっている。
 私はこのプロジェクトのプロジェクトリーダーを務めているが、このプロジェクトは、1)ゲノム多様性プロジェクト、2)疾患関連遺伝子プロジェクト、3)バイオインフォマティクス、4)発生再生、5)イネゲノムプロジェクトという5つのプロジェクトからなっていて、2000年度には総予算640億円でこのプロジェクトが開始された。私の責任のある分野は、標準スニップのデータベース作るところと、理化学研究所遺伝子多型研究センターにおいて疾患関連遺伝子研究を行っていくということである。これらが順調に進んだことを受けて、本年度(2003年)より、オーダーメイド医療実現化プロジェクトをスタートすることになった。その経緯を含めてミレニアムプロジェクトからの流れを紹介する。
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