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◆オーダーメイド医療実現化プロジェクト
リーディングプロジェクトのオーダーメイド医療実現化プロジェクトに戻る。このプロジェクトは、現在推進委員会の中で最終的な方向性が決められる。瀬在総長には、この委員会の委員としていろいろな貴重な意見を提示していただいており、またこの実施会議には麦島先生が入っておられる。協力医療機関は日本大学をはじめ8つの医療機関があるが、日本大学にはその先頭を切ってサンプルの収集を始めていただいており、6月中にも1,000人近くの患者さんのサンプルを集めていただくことになっている。
研究の流れは、まずメディカル・コーディネーターによってインフォームド・コンセントを取得していただき、その後採血し、個人情報を匿名化して血清やDNAをとった上でわれわれのバイオバンクに収集されるということになっている。これはこの7医療機関と東大医科研あるいは理化学研究所だけが研究を進めるのではなくて、研究に協力していただいている医療機関にも資料を提供するし、民間企業にも研究計画書を評価した上で資材を提供したいと考えている。日本のバイオの関係の研究を積極的に支援する形でこのバイオバンクを運営していきたいというように考えている。
流れを簡単に説明する。各医療機関で臨床データベースをつくっていただき、その中から個人識別情報だけを切り離したものが統合データベース化される。DNAや血清は個人識別情報を切り離した形で医療機関から検査企業に出て行き、バイオバンクにこれらのサンプルが収集され研究機関から依頼があれば研究機関に提供するわけで、この研究機関に提供する段階でこの匿名化番号をもう一度乱数化するという手続きをとって個人情報が保護される。
この個人情報の保護の仕組をもう一度繰り返して説明すると、匿名化を2回して非常に複雑にし、個人の識別情報が特定されないようにしている。臨床データベースが各医療機関に設置され、その中から個人の特定情報が切り離されたのものが統合臨床データベースとして保管される。研究機関から依頼があればこの中でサンプルを抽出してバイオバンクに返し、バイオバンクはもう一回乱数化して研究機関に出し、研究機関で解析が進むということになる。詳しい解析には独立したデータ管理バンクというところでそれぞれの遺伝情報と臨床情報の解析が行われ、医療上有用な情報が抽出されるということになっており、このようなプロセスでは絶対に個人情報と遺伝情報が同居しない。個人情報はあくまでも医療機関にだけとどまるという仕組で、個人情報の管理を徹底している。
その他にもさまざまな個人情報に関する保護策を取っており、1つは、個人情報を入力するコンピューターには特定のメディカル・コーディネーターしかアクセスできない形になっている。それは、このICカードに個人の指紋情報を記録しておき、指を置くと、ICカードの個人指紋情報とこの上に置かれた指紋情報が読み取られ、一致した場合にだけコンピューターにログインできるという形になる。それからもう1点は盗難対策である。だれかがコンピューターを開こうと不正アクセスすると、コンピューターのハードの中の記録が完全に消失してしまうという仕組をつくって個人情報の保護に努めている。このような形で非常に個人情報というものに配慮しながら我々は研究を進めつつあるわけである。
さらにこのプロジェクトに関しては、女優のいとうまい子さんに協力していただいてポスターもつくり、キャッチフレーズは「未来につなぐ あなたのきもち」ということで、同じ病気で苦しんでいる方やわれわれの子孫のためにドネーションという形で協力をしていただきたいということで協力を呼びかけ、これをさまざまな医療の開発のための基盤にしていきたいと考えている。
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