「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」は、バイオバンクへ約30万人のDNAおよび血清試料を集め、それらを利用してSNP(遺伝子の個人差)と薬剤の効果、副作用などの関係を明らかにしたり、病気との関係を調べたりするオーダーメイド医療実現基盤を構築するものです。文部科学省は、この事業に平成15年度から19年度までの5年間に、リーディングプロジェクトとして約200億円の予算を予定しております。
この事業は、東京大学医科学研究所(バイオバンクジャパン)、理化学研究所遺伝子多型研究センターの2研究機関と麻生 飯塚病院、岩手医科大学、大阪府立成人病センター、癌研究会附属病院、結核予防会複十字病院、国立病院機構大阪医療センター、滋賀医科大学、順天堂大学、東京都老人医療センター、特定医療法人徳洲会、日本医科大学、日本大学の12者が協力しています。現在これらの機関で、がん、糖尿病、心筋梗塞など約40疾患を対象としたバイオバンクの構築に向けて活動しています。
活動の大まかな流れとしては、まず協力医療機関において30万人の患者さんから文書に基づくインフォームド・コンセント(
用語解説>
)を取得したのちに、ゲノムDNAおよび血清を採取します。それを、東京大学医科学研究所内に設立したバイオバンクジャパンに保管しています。さらに本プロジェクトではメディカル・コーディネーターを養成し、試料採取の際に患者さんに対するインフォームド・コンセントの取得に十分配慮するよう努めています。また、集められたデータや試料は、患者さんのプライバシーに配慮し、暗号化などにより何重にも守られています。
こうしてバイオバンクジャパンに収集・保管した試料は、体系的・網羅的な遺伝子解析およびタンパク解析を通して、医療上有用な発見につながるよう、審査を行った上で、民間も含めた研究機関に提供します。
プロジェクトリーダー
東京大学医科学研究所教授・ヒトゲノム解析センター長
中村祐輔
[PROFILE]
1952年生まれ。77年に大阪大学医学部卒業後、外科医として勤務
87年米国ユタ大学人類遺伝学教室助教授
帰国後、癌研究所生化学部長を経て、94年東京大学医科学研究所分子病態研究施設教授
95年、同ヒトゲノム解析センター長、現在に至る
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