バイオバンク通信第14号 4/4

バイオバンク通信

第2期の採血・追跡調査を年内で終了いたします。
ご協力ありがとうございました!!

 平成25年3月のプロジェクト第2期終了にともない、追跡調査として年1回ご協力いただいていた採血を年内で終了させていただきます。試料および臨床情報は、引き続き研究に大切に使わせていただきます。これまで長い間ご協力いただきありがとうございました。ご不明な点などございましたら「オーダーメイド医療実現化プロジェクト事務局」までお問い合わせください。

1年以上協力医療機関を受診されていない方への追跡調査(H23年度)が無事に終了しました

 バイオバンク通信第12号でお知らせしましたように皆様からご協力いただいて作成したデータをより正確なものにするために、1年以上協力医療機関を受診されていない方を対象に、追跡情報を収集するための追跡調査を実施しておりましたが、平成24年3月で無事に終了しました。

 この調査は、住民基本台帳法と統計法に基づいて実施された調査です。調査の対象となったのは、過去1年以上、来院されていない、48,409名の方が対象となりました。これらの方々の住所地である全国1,113市町村のご協力をいただき、住民基本台帳の情報の一部をそれがどなたのものかわからない状態にしたうえで、バイオバンク・ジャパンのデータベースに統合しました。さらに、それらの情報を国の人口動態統計のデータと照合する作業を行いました。その結果、44,335名の方のデータが新たに正確なものへと更新されました。

 こうして得られた正確なデータをもとに、今後も研究を進めてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

迷路

創薬ターゲット検索に向けて製薬会社との共同研究をはじめました

 創薬とは、薬剤の発見や設計の過程をいいます。ここで重要なのは、私たちの生体内で特定の疾患を引き起こす原因と深くかかわりを持っているメカニズムを発見し、これを制御できる方法を見つけることです。疾患を治療することができる分子のことを創薬ターゲット(標的)といいます。もし創薬ターゲットを検索することができれば、医薬品開発に貢献することができます。

 そこで本プロジェクトは、武田薬品工業といっしょに「創薬ターゲットの検索のためのゲノム解析研究」を目的とした共同研究を5月から開始しました。本プロジェクトがこれまで蓄積してきたSNP(一塩基)解析データと、臨床情報を活用して、対象疾患に関するゲノム解析を実施し、創薬のターゲット候補分子、バイオマーカー候補分子の探索をします。この研究は、民間企業とはじめて連携をもった取り組みであると同時に、日本人を対象にした新しい治療薬の開発につながることが期待されています。

編集後記

 本号から初めて「バイオバンク通信」の編集に関わらせていただき、研究を伝えることの難しさを改めて実感いたしました。なんとか原稿を書き、発行に至りましたが、いかがでしたでしょうか。
 さて、オーダーメイド医療実現化プロジェクトの第2期の終了まで、あと6ヶ月となりました。引き続きよろしくお願いいたします。朝夕涼しくなりましたので、体調など崩されないようご自愛ください。(A.N)

オーダーメイド医療実現化プロジェクト事務局
〒108-8639 東京都港区白金台4-6-1
東京大学医科学研究所内
電話・ファックス(03)5449-5122

バイオバンク通信は、ご協力頂いた皆様に感謝を込めて、研究の状況をお知らせするために発行しております。
編集人:張瓊方・洪賢秀・武藤香織(東京大学医科学研究所公共政策研究分野)
印刷:瑞穂印刷株式会社

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