MCの養成

メディカルコーディネーター(MC)の養成

MCとは

 メディカルコーディネーター(Medical Coordinator:MC)は、オーダーメイド医療の実現プログラムの内容について詳しく知りたい方々のために養成されました。一般的に、研究プロジェクトについての説明や登録後の手続きなどを担当している者をリサーチ・コーディネーターと呼んでいますが、本プログラムでは、メディカルコーディネーターと名づけました。それは、今後研究成果がゲノム医療として社会に還元されるとき、MCの役割もさらに広がっていくことを期待されているからです。
 MCは、この研究のご協力を考えている方々に、研究の内容をわかりやすく情報提供し、自由な意思で決めていただくためのサポートをしています。患者さんの立場に配慮したお声かけを心がけながら、登録後には、いただいた試料や情報などが正確なデータとなるように細心の注意を払っています。

MC講習会

【基礎研修】

 主として、新たに着任した方を対象にしており、必要に応じて開催しております。基礎研修では、基礎知識の講義とインフォームド・コンセント実習が行われます。
 基礎知識の講義では、ゲノム医科学研究の基礎知識や「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」が求める、適正なインフォームド・コンセント(IC)の実施に必要な研究参加者への倫理的配慮について学びます。講義内容は、動画学習素材としてMCの方々に提供して予習や復習のための自己学習用に使用していただいています。
  また、インフォームド・コンセント実習(IC実習)は、インフォームド・コンセント業務を担当いただく予定の方を対象としています。グループ分けをして、患者役やMC役をロールプレイで体験し、第三者として観察することで相手に伝わる説明を身につけます。そして、倫理的配慮とは何かについて学ぶ機会となっています。
  インフォームド・コンセントを含むMC業務の担当が可能な要件として、基礎研修の講義と、インフォームド・コンセント実習(IC実習)の両方の修了を求めており、修了者には、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」が求める、適正なインフォームド・コンセントの実施に必要な講習を終えたことを証する、修了証が授与されます。第3期において、195名が修了されています(2017年5月現在)。

【定期研修】

 MC全員を対象として、年1~2回開催しています。研究成果の紹介や法令・指針の変更など、日常業務に反映していただき、業務に対するモチベーションを高めることを目的としています。
 第4回MC講習会からは、MC講習会への参加証明として修了証を発行しています。裏面に、講習内容の要点を記載したものをお渡しし、復習のための教材として利用できます。

プログラムの変遷に応じたMC育成

【第1期:2003~2008年】

 本プログラムの第1期は、47疾患で通院されている患者さんの登録を目標として開始されました。そのために必要となる、インフォームド・コンセント業務、臨床情報システム入力、匿名化システム入力、試料収集・保管などを担当することを前提として、各協力医療機関の看護師、臨床検査技師、薬剤師を中心に講習会プログラムを提供し、約2,000名のMCを養成してきました。

【第2期:2008~2013年】

 プログラム第2期では、患者さんの新たな登録を終了し、第1期に登録後の患者さんの追跡調査を1年ごとに実施しました。追跡調査とは、登録後の患者さんに関する情報を正確に保ち、病気の経過や原因などを明らかにするために、来院の有無のほか、来院状況に合わせて、法律に基づき自治体へのお問い合わせをする調査のことです。そのため、MC講習会プログラムは、追跡調査や研究成果の報告を中心とするスキルアップを目的にした内容を提供してきました。

【第3期:2013年~現在】

 プログラム第3期では、38疾患で通院されている患者さんに新たな登録をお願いすることになりました。本プログラムを取り巻く社会的な情勢は、時間の経過とともに変わっています。遺伝情報を消費者自身が申し込んで安価に調べることができる時代にもなりつつあります。まだ、わずかではありますが、一部の医療では、遺伝情報を治療に活かすことができるようにもなっています。ゲノム解析のために用いられる技術は発展が進むなかで、解析時間が短縮し、コストも安価になってきました。
 一方で、その解析結果の解釈や医療に応用するためのハードルが数多くあります。このことからも、MCがいま必要とされる知識は広がっていると考えられます。本プログラムも、MCが円滑に業務をするために必要な講習プログラムの提供を考えています。

MCのスキルアップのために

 本プログラムでは、2,000名を超えるMCが養成されていますが、その業務を続けるなかで、スキルアップを目的に、日本人類遺伝学会ゲノムメディカルリサーチコーディネーター(GMRC)を取得する方もいらっしゃいます。
 GMRC認定制度については、こちらをご参照ください。

 

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