バイオバンク通信第18号 3/3

バイオバンク通信

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オーダーメイド医療の実現プログラム

シンポジウム開催が決まりました

日程:2017年3月22日(水)
場所:コクヨホール
〒108-8710 東京都港区港南1丁目8番35号
内容:BBJ第3期の4年目を迎え、これまでの研究成果をご報告します。一般の方を対象にしたシンポジウムです。
みなさまのご参加をお待ちしております。
定員:300名
申込み方法:詳細はBBJのウエブサイトでご確認ください。
http://biobankjp.org/

DNAって何?
プチ講座 〈DNAのはなし〉

バイオバンク・ジャパン ホームページ

 DNAとは何でしょう。DNAは細胞の核という部分にある染色体の中に折りたたまれて存在しています。1細胞に含まれるDNAをつなげてみると約2mの長さになります。そして、含まれる遺伝情報量は書籍3万冊分に相当すると言われています。
 DNAはデオキシリボ核酸といい、塩基、リン酸、糖からなる二重らせんの構造体です。その中で遺伝情報を担うのが塩基です。塩基は、A(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)の4種類です。塩基は水素結合で対をなし、AとT、GとCがペアを組み、他の組み合わせはなく、これを相補性といいます(図1)。細胞分裂のときに二重らせんはほどけ、それぞれの鎖に相補性のある別の鎖と結びつき、分裂前と同じ二重らせんをつくって、コピーを増やしていきます(図2)。この二本鎖は互いに逆向きで二重らせんを形成しています。ほとんどのDNAは右巻きらせんです。
 このようなDNAの構造は、1953年にワトソンとクリックによって解明されました。

エーベルハルト パッサルゲ、『カラー図解基礎から疾患までわかる遺伝学』、メディカル・サイエンス・インターナショナル、2009。新川詔夫・太田亨、『遺伝医学への招待』(改訂第5版)、南江堂、2014。

教育の一環としてバイオバンク・ジャパンの見学が行われています

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オーストラリアのニュー・キャッスル大学の学生たち

 今年も日本や世界から多くの方々がバイオバンク・ジャパンを見学に来られました。国内では中学生、高校生、大学生、大学院生が授業や実習の一環として見学しました。海外からは、イスラエル、マレーシア、オーストラリア、韓国から学生や研究者などが訪問しました。

迷路

編集後記

 寒さも本格的になってきました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。本プログラムはヒトゲノム塩基解読完了の年と同じ2003年に始まり、みなさまに支えられて第3期の4年目となりました。2003年まで、ひとりの全塩基配列を解析するのに30億ドル(3,000億円くらい)の費用と13年の歳月を要していました。それが現在では、同じことが10万円前後で、しかも1日で解析が可能です。ゲノム解析技術の進歩には驚くばかりですが、それを取り巻く環境(倫理的・法的側面、マンパワーなど)が追いついていないのが現実です。遺伝子検査サービスは新しいビジネスですので、試行錯誤して進んでいます。これらを受けようとするときは、みなさまも消費者として一度よく考えてみてくださいね。

バイオバンク通信 Vol.18
オーダーメイド医療実現化プロジェクト事務局
〒108-8639 東京都港区白金台4-6-1
東京大学医科学研究所内
電話・ファックス(03)5449-5122

バイオバンク通信は、ご協力頂いた皆様に感謝を込めて、 研究の状況をお知らせするために発行しております。
編集人:井上悠輔・神原容子・永井亜貴子・高島響子・洪賢秀・武藤香織 (東京大学医科学研究所公共政策研究分野)
デザイン:株式会社東京ヒュッテ
印刷:瑞穂印刷株式会社 発行日:2017年1月

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