About BBJ
BBJとは
ゲノム医療(ひとりひとりの体質に合った医療)の
実装を目指して
ひとりひとりの身体的特徴や個性の多くの部分はDNAに書き込まれた遺伝子によって決まり、そのDNAの連なりがゲノムと呼ばれます。ヒトゲノムは、約30億の遺伝コードがつながったものです。近年のゲノム研究の進歩によって、ひとりひとりの方々がどのような病気になりやすいか、また適切な投薬方法の予測も可能となってきました。
バイオバンク・ジャパン(BBJ)は、2003年、文部科学省の委託事業として東京大学 医科学研究所内に発足し、第1期~第3期にかけて、全国の協力医療機関を通じて27万人の患者のみなさまに生体試料とカルテの情報をご提供いただきました。このようにして世界最大級の規模を持つ疾患バイオバンクとなったBBJは、2023年4月から第5期事業を開始し、ご提供いただいた試料の解析を更に進め、ゲノム解析研究のデータ基盤としての充実を図っています。また、BBJの試料・情報の利活用を推進し、基礎研究・応用研究・実用化研究を行う研究者を支援することで、ゲノム医療の発展に貢献しています。
近年では、新型コロナウイルス感染症など、私たちの健康の脅威となる疾患やその治療法に変化が生じています。BBJでも協力医療機関との連携による臨床情報の更新に加え、最新の研究手法の導入を進めています。BBJが保管する試料・臨床情報・ゲノムデータは、個人情報の保護に万全を期す体制のもとで、様々な疾患や感染症の新しい診断・治療方法の開発を目指す研究者や企業のみなさまにご活用いただいています。2023年より第5期の活動を開始したBBJは、協力者のみなさまの尊いご意思とご期待にお応えするべく、BBJの貴重な財産がさらに活用されるように努力して参ります。
ご協力いただいたみなさまに、あらためて御礼申し上げますとともに、今後ともご支援ご協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。
松田 浩一
バイオバンク・ジャパン 代表
東京大学 大学院新領域創成科学研究科
教授
東京大学 医科学研究所 特任教授