バイオバンク・ジャパン（BBJ）は、文部科学省の支援の下、遺伝情報を基にしたオーダーメード医療の実現を目指す国家的プロジェクトとして、2003年、世界に先駆けて東京大学 医科学研究所に開設されました。BBJでは2003～2017年度の第1期～第3期にかけて、全国の協力医療機関を通して、27万人もの患者さんから生体試料と臨床情報の提供を受けました。それらの試料・情報は氏名などの個人情報を削除して、研究用のIDをつけて万全のセキュリティ対策のもとで保管しています。そして、それらの試料・情報をゲノム医療の実現や、新たな診断方法や治療方法の開発を目指す研究機関や企業などの研究者に提供しています。

第1期（2003～2007年度）「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」

個別化医療の実現のための基盤整備を目的として、47疾患の患者20万人（30万症例）の血液サンプルや臨床情報を収集し、バイオバンク・ジャパン（BBJ）を構築し、遺伝子解析を実施。

第2期（2008～2012年度）「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」

第１期に構築した資源情報の活用に向け、登録患者試料・臨床情報・予後情報収集し、バイオバンクの安定した維持・運営。

第3期（2013～2017年度）「オーダーメイド医療の実現プログラム」

第2期までにBBJに収集された臨床情報、DNA・血清、ゲノム解析データを利活用し解析やデータ公開などを行い、さらに、「第2コホート」6.7万人（10万症例）の臨床情報と血液（DNA）を収集。

第4期（2018～2022年度）

第3期までに収集し、保有している計51疾患26.7万人（44万症例）の試料（DNA・血清）、臨床情報、ゲノムデータの利活用を促進し、活用されるバイオバンクとして管理・運営。

第5期（2023年度～）

第3期までに収集・保有の疾患試料（DNA・血清）、臨床情報、ゲノムデータの利活用を促進するとともに、協力者との双方向性への取組とバンクのDX化を推進し、臨床情報・試料の追加収集、また、ゲノム・オミックス解析基盤構築推進により、産学にさらに活用されるバイオバンクへと発展。