For Researchers
研究者の皆様へ
BBJでは、共同研究や産学連携等の枠組みを利用して、ゲノム・オミックス解析等を進めることで、近年発展の著しい大規模データに情報科学の知見を用いて生命現象を解き明かすデータ主導型の研究に向けた基盤強化を進めています。そして更なるゲノム医療、個別化医療と疾患予防の推進を目指し、データの利活用を進めます。
2024.4 | 疾患コホート研究ネットワークによる疾患マーカー探索研究 |
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詳細 | |
本研究では、2003~2012年度「オーダーメイド医療実現化プロジェクト(第1期・第2期 )」、 2013~2017年度「オーダーメイド医療の実現プログラム(第3期)」に参加された方を対象に、現在の受診状況やかかっている病気について、協力医療機関※の電子カルテを用いて追跡調査を行います。追跡調査で取得した情報は、協力医療機関において、氏名や連絡先等の情報を削除し、研究用のID番号に置き換えた上で、バイオバンク・ジャパンに提供され、保管されます。そして、追跡調査で取得した情報や、バイオバンク・ジャパンに保管されている試料・情報を用いて、患者さんひとりひとりに最適な治療や医療を提供することを目指した、ゲノム解析研究やバイオマーカー探索研究などを行います。 |
2022.12 | がん治療成績の把握、患者の治療説明での活用を目的とした がん累積再発曲線を描画する簡易ノモグラムツールの開発 |
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プレスリリース 掲載記事 | |
BBJが提供する臨床情報と、AIホスピタルグループを含む複数の企業によって構築された分散型のセキュリティの高いストレージを含むシステムを使い、AI解析等を行うことで、疾患の発症、重症化、予後等に関連する因子の探索的研究を行う。 <プレスリリース記事抜粋> 株式会社情報通信総合研究所と公益財団法人がん研究会 有明病院は、戦略的イノベーション創造プログラム「AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム」研究において、バイオバンク・ジャパンの臨床情報を統計処理して利用した、がん累積再発率を描画する簡易ノモグラムツールを開発しました。 本研究開発により、医師による治療成績の把握や患者への治療説明等を行う際に、自院の臨床情報を秘密分散・計算システムに連携することにより、自院のがん累積再発率と全国規模のBBJの臨床情報を対照データとして比較することが可能となり、また分析結果のグラフによる描画も簡便にできるようになりました。 なお、この研究開発の基盤技術には、NTTグループが持つ秘密分散・秘密計算を用いています。 |
2021.11 | ナイチンゲールヘルス公開株式会社(本社フィンランド 以後NHJ) 「大規模血清メタボローム解析の共同実施」 |
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プレスリリース 掲載記事 | |
BBJから提供される最大65万の血清検体を対象に大規模メタボローム解析(代謝物質のすべて(メタボローム)を対象とした、代謝物の種類や濃度の網羅的な解析)をNHJが実施します。NHJで解析された血液のバイオマーカー情報がBBJに提供され、様々な研究に利活用される事で医学研究の発展につながることが期待されます。一度の解析で個々の血清検体について250種類のバイオマーカーが測定されます。この解析研究により、さまざまな疾患おいて、日本人の食習慣、生活習慣、そして遺伝的背景の影響が、世界の他の地域と比べて異なっているかどうかなど、これまでに明らかになっていなかった側面を解明できると考えられます。すでに、この研究成果により、NHJがこれまでに欧米人でのデータを元に構築した疾患リスク予測方法が日本人でも当てはまることを明らかにしています。BBJとNHJは、本共同研究の長期的継続により、個別化医療と疾患予防に向けた成果をさらに発展させていきたいと考えています。 My Nightingale (マイナイチンゲール) | |
2023.3 | 東京大学とGoogleとのAIを活用した多遺伝子リスクスコアモデル研究について協業 -日本における疾患管理や予防医療発展への貢献を目指す- |
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プレスリリース 東京大学UTokyo Focus記事 | |
国立大学法人東京大学とGoogle日本法人はAIを活用した多遺伝子リスクスコア(PRS: Polygenic Risk Score)モデル研究の協業に関して契約を締結しました。本協業は、多様な社会問題の解決とAIが人と相利共生して生み出す未来社会「AI相利共生未来社会」の実現に向けて、東京大学とGoogleが2020年10月に締結したパートナーシップの一環です。 | |