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About BBJ
BBJとは

BBJの取組みと組織体制

バイオバンク・ジャパンの価値

バイオバンクとは、患者さんや一般の方々から提供された血液や組織などの生体試料を研究用資源として保管・管理し、医学研究のために利活用する仕組みのことです。金融機関の銀行(バンク)とは異なり、バイオバンクは生体試料やそれぞれの試料に紐づく臨床情報や生活習慣に関する情報などを収集・保管し、一定の審査基準を満たした研究に提供し、優れた研究成果が創出されることで、医科学研究の発展に貢献します。

私たちバイオバンク・ジャパン(BBJ)は、51の対象疾患をお持ちの協力者の方々(患者さん)から試料・情報を収集し、保管している疾患バイオバンクです。BBJは、約27万人の協力者の方々から提供いただいた生体試料とそれらに紐づく臨床情報を保存しています。これらは、バイオマーカー探索や新たな臨床・治療方法の開発を目指す研究にとって貴重な研究資源です。

私たちバイオバンク・ジャパンは、これらの研究用資源をゲノム研究やゲノム医療の発展のために最大限に活用し、ひとりひとりの健康な未来のために貢献します。

BBJのこれまでの試料・情報の収集状況については、以下 をご参照ください。

これまでの歩み

BBJの研究資源

BBJでは2003~2017年度の第1期~第3期にかけて、全国の協力医療機関を通して、27万人もの患者さんから生体試料と臨床情報の提供を受けました。それらの試料・情報は氏名などの個人情報を削除して、研究用のIDをつけて万全のセキュリティ対策のもとで保管しています。そして、それらの試料・情報をゲノム医療の実現や、新たな診断方法や治療方法の開発を目指す研究機関や企業などの研究者に提供しています。

BBJの対象疾患は、がんや脂質異常症、糖尿病などの51の代表的な疾患です(2023.12現在)。試料は、対象疾患の臨床情報と紐づけて解析することができ、それらを利用した研究結果が日々、創出され、英科学誌ネイチャー(Nature)をはじめとする権威ある科学雑誌に掲載されて世に出ることで、日本のみならず世界のゲノム研究の発展に貢献しています。

BBJが保有する研究資源

(2024.4.1現在)

協力いただいた患者さん

協力者 :
270,000
51疾患

DNA

800,000
270,000人)

血清

1,700,000
200,000人)

情報(ゲノムデータ等)

WGS:約 14,000
SNP:約 270,000
臨床情報:約 270,000
更に拡充へ!

BBJの組織体制

バイオバンク・ジャパン(BBJ)は、ひとりひとりの遺伝情報にもとづくオーダーメイド医療の実現を目指す国家的プロジェクトにより、2003年に世界に先駆けて東京大学 医科学研究所に設置されました。BBJは、バイオバンク・ジャパン事務局、試料バンク(DNA・血清)と、ゲノム・臨床情報データベース、そしてBBJの運営を統括する実務者会議からなっています。

実務者会議   - BBJ事務局 / 試料バンク / データベース

BBJの運営は実務者会議が統括しており、その会議は代表、事務局長、メンバー研究者などから構成されています。BBJ代表とメンバー研究者のページについては、以下をご覧ください。

代表ごあいさつ

メンバー研究者

実務者会議の管理下にバイオバンク・ジャパン事務局、試料バンク(DNA・血清)、そしてゲノム・臨床情報データベースがあります。試料バンクには、DNA 27万人、血清20万人、そして連携バンキングのDNA・血漿・腫瘍組織がISOプロトコールに沿って厳重に保管されています。また、BBJでは、研究機関や企業などの試料の保管受託業務も行っています。

アドバイザリーボード、ELSI検討委員会、試料等審査委員会

オーダーメイド医療の実現や新たな診断方法や治療方法の開発を目指す、研究機関や企業などの研究者がBBJの試料・情報の利用を希望する際には、内外の専門家からなる試料等利用審査会による審査が行われます。また、外部組織の専門家からなるアドバイザリーボードELSI検討委員会が組織されており、それぞれの知見に基づくBBJ事業に関する助言・提言を受けて、事業の運営を行っています。

BBJの生体試料保管設備

バイオバンク・ジャパンは、協力者の方々から提供いただいた貴重な研究資源である生体試料を厳重な管理の下で最新のセキュリティシステムを備えた試料倉庫に保管しています。
試料を保管する各保管庫には特定の関係者しか入室できません。また保管庫の入出庫を管理するコンピュータも、生体認証装置で登録した特定の関係者しか操作することができないようになっています。

保管庫内は4℃ 全自動システム 収容能力:200万本

-150℃ 液体窒素タンク:58台 収容能力:334万本

施設の詳細

そのほかの組織

協力医療機関

BBJは、プロジェクト発足当初の2003年第1期より全国12か所の協力医療機関の多大な協力を得て、患者さんから生体試料および、臨床情報を収集しました。

大阪国際がんセンター東京都健康長寿医療センター岩手医科大学複十字病院
がん研有明病院日本医科大学徳洲会病院グループ大阪医療センター
順天堂大学日本大学滋賀医科大学麻生飯塚病院

連携機関

生体試料を解析して得られたデータの利活用促進のため、ライフサイエンス統合データベースセンター(DBCLS)によるNBDCヒトデータベースおよび、ゲノム制限共有データベース(AGD)AMEDデータ利活用プラットフォーム(CANNDs)などの公的データベースで、ゲノムデータ、オミックスデータを公開しています。また、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)日本小児がん研究グループ(JCCG)国立病院機構(NHO)と連携して、これらのグループで収集した試料を保管しています。
東京科学大学(旧東京医科歯科大学)、岡山大学、金沢大学とは、それぞれのバイオバンクと試料・情報の受入などに係る連携を進めています。

バイオバンク間の連携について

BBJでは東北メディカル・メガバンク機構、6つの国立高度専門医療研究センター(NC)が連携するナショナルセンター・バイオバンク・ネットワークプロジェクトNational Center BioBank Network (NCBN)などの国内のバイオバンクと、バイオバンク横断検索システムなどによる連携を行い、利用者がバンクを横断して試料・情報を使える枠組みを構築しています。