Initiatives & Research
活動と研究成果
ゲノム・オミックス解析による網羅的研究の加速へ
2023年より第5期事業を開始したBBJは、ゲノム医療の実装を目指して、さらに試料・情報の利活用を進めています。近年は、ゲノム解析や、生体分子に関する網羅的な情報であるオミックス情報を対象にした解析手法が進歩し、広くバイオマーカーの探索研究や新たな臨床・治療方法の開発を目指す研究などに利用されています。BBJでも協力者の方々から提供を受けた生体試料のゲノム解析やオミックス解析を進めることで、ゲノム医学研究のためのデータ基盤強化を図っています。
BBJでは肝疾患、自己免疫・アレルギー疾患、認知症、心血管疾患、感染症などをターゲットとするマルチオミックスデータ基盤の構築を進めています。
マルチオミックスデータ基盤の構築と研究利活用の促進
NASH/NAFLD、自己免疫・アレルギー疾患、認知症、心血管疾患、感染症などについて
2023年11月現在、第1コホート(200,000人)と第2コホート(67,000人)の試料の全SNPアレイ解析を完了し、データを公開しています。これらのデータはゲノムワイド関連解析(GWAS)研究に広く活用され、研究対象疾患に関連するDNA多型の検出に活用されています。また、第1コホートの4,800人、第2コホートの6,000人の全ゲノム解析(WGS)を完了し、BBJおよび公的データベースにて順次データを公開しています。
オミックス解析については、第1コホートの4,000人分の試料のメタボローム解析を完了し、更に60,000人分の解析データの公開を準備しています。セントラルドグマの最下層にあるメタボロミクスについては、遺伝要因と環境要因の両方と、疾患の関係性を定義する上で重要視しています。また網羅的なメタボローム解析により、特定の疾患に特異に変動する代謝物の絞り込み等、分子バイオマーカー探索に利用されることが期待されます。また第1コホートの3,000人分の試料のプロテオーム解析も進めており、順次公開を目指します。
コホートの情報については、以下をご確認ください。
公開中のゲノム・オミックスデータの一覧については、以下をご確認ください。