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2025.8.29
ニュースプレスリリース
バイオバンク・ジャパン(BBJ)の試料・情報を利用した研究の成果論文が国際科学誌 Cell Genomicsに掲載されました。
東京大学大学院医学系研究科の曽根原究人助教(研究当時、現:ウェルカム・サンガー研究所 Postdoctoral Fellow)、岡田随象教授(兼:大阪大学大学院医学系研究科 遺伝統計学 教授、理化学研究所生命医科学研究センター チームディレクター)らの共同研究グループは、BBJの登録者を含む日本人の乾癬(かんせん)患者1,415例と対照群3,968例の全ゲノムシークエンス解析により、これまで未解明だった希少変異[1]および構造変異[2]の疾患への関与を網羅的に解析しました。構造変異の解析では、IFNLR1遺伝子座の3.3-kbの非コード領域[3]の欠失が、乾癬発症リスクを有意に低下させることを発見しました。希少変異の解析では、CERCAM遺伝子を新たな乾癬関連遺伝子として特定しました。Cercam遺伝子欠損マウスを用いた実験では、乾癬モデルで皮膚炎症の増悪が観察されました。
詳細は原著論文やプレスリリース全文にてご確認ください。
Whole-genome sequencing reveals rare and structural variants contributing to psoriasis and identifies CERCAM as a risk gene
Cell Genom. 2025 Aug 19:100978
https://biobankjp.org/wp/wp-content/uploads/2025/08/f90ba5a01039e1535f9796ffd8726028.pdf
[1]希少変異(rare variant) 集団の中で見られる頻度が非常に低い遺伝子変異(例えば0.5%未満)。
[2]構造変異(structural variant) DNA配列の大きな変化(50塩基以上)で、欠失・挿入・重複・逆位などが含まれる。遺伝子の構造や調節領域へ大きな影響を及ぼしうる。
[3]非コード領域 タンパク質をコードしないDNA配列部分。タンパク質の配列自体には影響しないものの、遺伝子発現の制御など重要な役割を果たしている。