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世界最大のビッグデータと機械学習が解き明かす、2型糖尿病の遺伝によるリスクの多様性

2024.6.11

共同研究

バイオバンク・ジャパン(BBJ)が共同研究機関として参加した研究プロジェクトの論文成果(原著論文タイトル:Genetic drivers of heterogeneity in type 2 diabetes pathophysiology)が2月19日付で英科学誌ネイチャーに掲載されました。

糖尿病の中でも2型糖尿病は日本人の糖尿病患者の大部分を占めていると言われています。2型糖尿病は、糖尿病になりやすい体質に、生活習慣などの環境要因が加わり、インスリンの分泌が低下したり、インスリンが効きにくくなったりして、インスリンがうまく働かなくなることで発症します。また、糖尿病は、心臓病、腎臓病、網膜症などの合併症を引き起こすことが知られています。

東京大学医学部付属病院の鈴木顕助教、大学院新領域創成科学研究科の松田浩一教授(バイオバンク・ジャパン代表)、大学院医学系研究科の岡田随象教授などからなる国際共同研究チームは、2型糖尿病症例43万人を含む250万人分の遺伝情報を分析し、2型糖尿病のリスクに関わる1,289個の遺伝的要因を特定しました。また、それらの遺伝的要因を8つのグループに分けてポリジェニックリスクスコア(PRS)を使って分析した結果、肥満に関わる遺伝的要因は、透析が必要な重い腎臓病や、心臓の血管の病気などの糖尿病の合併症のリスクを高めることがわかりました。一方で、インスリンの分泌を下げる遺伝的要因は、これらの合併症のリスクを高めないことも明らかになりました。

この研究成果は、遺伝情報を活用して、2型糖尿病患者さん一人ひとりの合併症のリスクに合わせた治療を行う「個別化医療」の実現につながることが期待されます。

<原著論文>
DOI:https://doi.org/10.1038/s41586-024-07019-6
https://www.nature.com/articles/s41586-024-07019-6

詳しくは、医学部付属病院公式サイトより記事をお読みください。
https://www.h.u-tokyo.ac.jp/participants/research/saishinkenkyu/20240610-1.html