卵子や精子、あるいは受精卵の段階ですでに生じていた遺伝情報の変異。「体細胞変異」とは異なり、身体を構成するすべての細胞に遺伝情報の変異が受け継がれ、持って生まれた遺伝的な体質となる。また、同じ遺伝情報の変異はその人の生殖細胞(卵子や精子)を通じて、子孫に伝わる可能性がある。この場合の「変異」は、その人が属する集団の多数派とは違うDNA配列という意味で、必ずしも健康に悪影響を及ぼすとは限らない。多数派ではなくても一定の頻度で見られれば、以前から「多型」という言葉が使われていたし、最近は「バリアント」という言葉も使われる。