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[研究成果のご紹介]原発性アルデステロン症と心血管疾患

2024.8.6

心疾患・脳血管疾患(分類)研究成果のご紹介

副腎からのホルモンであるアルデステロンが過剰に分泌される「原発性アルデステロン症(PA)」は、原因が特定できる高血圧のなかで一般的な原因となっています。また、この疾患は冠動脈疾患、うっ血性心不全、脳卒中などの心血管疾患と関連があると報告されています。しかし、因果関係については明らかになっていませんでした。

京都大学、大阪大学などの研究グループは、東アジア系集団と欧州系集団(PA群1,560人、対照群742,139人)のデータを組み合わせてゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、PAに関連する7つの遺伝子の変化を突き止めました。次に、これらの遺伝子の変化が冠動脈疾患、うっ血性心不全、脳卒中の発症のオッズ比を求めたところ、東アジア系集団でも欧州系集団でも1.0を上回る数字となりました。これはPAではこれらの心血管疾患のリスクが増すことを示しています。

この結果は、PAを早期にスクリーニングすることが、心血管疾患を予防する有望な手段となり得ることを示しています。

成果を発表した論文(英語)
Primary Aldosteronism and Risk of Cardiovascular Outcomes: Genome‐Wide Association and Mendelian Randomization Study

※[研究成果のご紹介]では主に試料・情報をご提供いただいた協力者のみなさま向けに、これまでのBBJが関わる研究成果を分かりやすくご紹介しています。

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