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[研究成果のご紹介]国際バイオバンク連携によるヒト疾患リスク遺伝子アトラス

2021.9.30

その他研究成果のご紹介

大阪大学、理化学研究所などの研究グループは、国際バイオバンク連携を通じて日本のバイオバンク・ジャパン(BBJ)、英国とフィンランドの各バイオバンクに登録された合計約63万人のデータを使って過去最大規模の解析を行い、その結果を広く無償で使えるように公開しました。個々人の体質や抱える疾患に合わせたゲノム医療の実装に向けたさまざまな研究に貢献できるだけでなく、長い医療の歴史で経験に基づいて分類してきた疾患を、ゲノム情報に基づいた理解によってより精密かつ網羅的に分類していくことができると期待されています。

この20年ほどでBBJをはじめとしたゲノムデータの蓄積が世界中で進み、ゲノム上のバリアントと個々の疾患への発症リスクとの関係が調べられています。けれどもデータが欧米系集団に限られる、対象疾患が限られるなどの課題がありました。

研究グループは、多因子疾患・希少疾患・バイオマーカー・服薬データを網羅する過去最大220の項目についてゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、疾患にかかわる5,000以上の新しい遺伝的リスク関連領域を発見しました。今回の成果は多くの研究者が研究に利用できるよう公開されています。

大阪大学によるプレスリリース
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2021/20211001_1

成果を発表した論文(英語)
https://www.nature.com/articles/s41588-021-00931-x

※[研究成果のご紹介]では主に試料・情報をご提供いただいた協力者のみなさま向けに、これまでのBBJが関わる研究成果を分かりやすくご紹介しています。

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