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遺伝子型

2025.2.14

遺伝子型(genotype)は、生物の特定の形質に影響を与える遺伝子の組み合わせ。表現型(phenotype)は形質が具体的に表に現れたもの。たとえば血液型は形質で、ヒトの場合、A型、B型、AB型、O型が表現型となる。ミトコンドリアDNAを例外として、ヒトのゲノム情報は細胞の核内にあり、染色体の形で父と母の双方から受け継ぐ。このため、それぞれの染色体は2本ずつあり、染色体上の個々の遺伝子も父由来、母由来の2つがある。父由来・母由来のペアとなる遺伝子は同じ遺伝子座にあり、このペアを「対立遺伝子」(アレル)という。この対立遺伝子の組み合わせが、遺伝子型。

例えばヒトの9番染色体の長腕の端にABO式血液型の遺伝子座があり、ここにはA、B、Oの3種類の遺伝子が入りうる。個人の遺伝子型としては、この3種類のうちの2つの組み合わせになるので、AA、AB、AO、BB、BO、OOのいずれかになる。A遺伝子とB遺伝子は形質として表に現れやすい顕性遺伝子(優性遺伝子)、O遺伝子は形質として表に現れにくいので潜性遺伝子(劣性遺伝子)であることがわかっている。つまり、遺伝子型がAA、AOの人は血液型としてはA型、遺伝子型がBB、BOの人の血液型はB型となる。遺伝子型AB型の人は対立遺伝子の双方が顕性なので血液型はAB型になる。O型は潜性遺伝子なので、遺伝子型OOの場合のみ血液型もOとなる。